難しい印刷の発注
見積りの相場を知るのに何社か比較したいけど、なんて伝えればいいのかがわからない。仕様書の書き方にマニュアルがあればいいのに…とお悩みではないでしょうか。
この記事では、印刷見積り依頼時の仕様の書き方、仕様書とその完成品の紹介、問合せをしてから印刷物がどのような流れで納品されるかなどを解説させて頂きます。
印刷見積り依頼の仕方
印刷の見積りを出すのに必要な情報は決まっています。基本的に下記の5項目が決まっていれば金額を出すことが可能です。
1.印刷サイズ 2.用紙の種類・厚み 3.色数 4.加工 5.部数
より正確に金額を知るには、デザイン制作の有無、内職作業、発送先や納品形態の指定などの情報などもあると追加の費用がかかることなく安心です。
印刷の仕様と完成品
具体的にどんな書き方をすれば印刷発注先に仕様が伝わるのか、仕様書とそれを元に完成した印刷物を見てみましょう。
イメージが湧きましたでしょうか。上記の5項目を抑えられれば印刷会社は印刷価格を算出することができます。
では、コート90㎏?コート?しかも90㎏?4/4とは何のことだ……という方のために、もう少し細かく順に説明していきます。
印刷の仕様に欠かせない5項目
1.印刷サイズ
まずはサイズを測る必要があります。平面の場合は仕上りの縦横のサイズ、立体物の場合は展開した時に最長になる箇所の縦横の長さを測ります。
2.用紙
≪種類≫
用紙は大きく分けて4種類です。ツルツル光沢感のあるコート紙、やや光沢感を抑えたマット紙、表面加工がされてなく主に書込みを目的とした上質紙があります。あとはお金をかけてワンランク上のものを作りたいという場合に紙自体に特殊な加工をしている特殊紙というものもあります。
≪厚み≫
「コート76.5 ㎏」などという表記は見たことありますか。この「76.5 ㎏」の部分が紙の厚みを示しています。厚みの単位がキログラムなのは、原紙を1000枚重ねた時の重さを厚みの単位としているからです。
3.色数
カラー印刷(4色)かモノクロ印刷(1色)か、両面印刷か片面印刷かの情報を記します。片面カラーの場合は4/0c、両面カラーの場合は4/4cなどと表現されます。スラッシュを挟んで「表面の色数/裏面の色数」を表しています。
上の絵は何色に見えますか。5体のモンスターがいるから5色でしょうか。オフセット印刷においてカラーの印刷は色の掛け合わせによって表現されるので、これもCMYKの4色で構成されています。だいたいの印刷物は4色なのです(ただし、4色で表現できない金銀や蛍光カラーなどの特色を使う場合もあります)。
4.加工
印刷物をどのような形に仕上げるかの指示です。よく見る加工で下記のようなものがあります。
折り加工…二つ入り、観音折り、巻三つ折り、四つ折り、DM折り
綴じ加工…中綴じ、無線綴じ、アジロ綴じ
表面加工…ニス、PP加工、UV厚盛、プレスコート
その他加工…抜き加工、箔押し、筋押し、ミシン入れ、穴あけ
5.部数
完成した印刷物の用途によって必要部数を決めます。
オフセット印刷の場合は部数が多ければ多いほど1枚あたりの単価が下がります。また最低ロットというものも存在し、例えばオフセット印刷でA4チラシを100部刷っても200部刷っても金額は変わりません。さらに言うと1000部刷っても金額はほぼかわらないのです。
少ない部数の場合は、小ロット印刷に適したオンデマンド印刷をご提案しますのでご安心ください。
お問合せから印刷工程の流れ
お問合せをいただいてから納品までの工程です。
上記の流れで印刷物が作られていきます。お問合わせをいただいてから見積りを提出し、金額が合えば直接訪問またはメールなどでやり取りを進めます。データが校了(またはご入稿)いただけたら、印刷の工程に入り、刷版・印刷・製本・梱包ののちに納品されます。
完成までに要する期間は、印刷物の種類、データの有無やレスポンスの早さなどによってまちまちです。既に入稿データがあってA4ペラのような簡単なものでしたら一週間で完成するものもありますし、記念誌のような頁物を打合せ段階から作るとなると半年~1年かかるものもあります。
おわりに
印刷の発注の疑問が少しは解消されましたでしょうか。
ここまで書きましたが、「印刷物の制作は相談しながら決めたい」という方もいらっしゃるかと思います。そういう方は、お気軽にその旨を電話かメールにてお知らせください。印刷のプロの営業が丁寧に対応致します。またデータ制作にもお悩みの方はデザイナーを含めての打合せも可能です。
富沢印刷は上野や秋葉原駅より電車で10分程の位置にありますので、お気軽にお問い合わせください。