オンデマンド印刷とは
オンデマンド印刷方式は、印刷用の版を必要とせず、シアン・マゼンタ・イエロー・ブラックの組み合わせで構成された色をオンデマンド機で再現し印刷を行うものです。版を使用せず、パソコンからデータをプリンターに送り印刷します。版の作成が必要なくデジタルデータを直接出力するので、小ロットだと単価が安くなります。また、短納期で制作が可能になり、納品までが早いのも特長です。
オフセット印刷の流れ
オンデマンド印刷の流れ
オンデマンド印刷の意味
「オンデマンド」は必要な時に必要な枚数だけを印刷するといった考え方で、小ロット、短納期の要望に対応可能なサービスです。
メリットとデメリット
メリット
- 小ロットでの印刷、または「種類が多数ある印刷物」に適しています。
- スピーディな対応が可能になるため、スピード印刷が実現できます。
※1000枚以上クラスの印刷になるとオフセットの方が断然安くなります。
デメリット
- 実は色が毎回安定しません(気温・湿度などの要素も影響する)。
- 広面積なベタ・アミカケ・グラデーションがあるとどうしてもムラが出てしまいます。
- 台紙ではアラベールやケナフなどが影響を受けやすい構造です。
- ベタの印刷の際はOKマットポストやミラーコートなどの紙がオススメです。
- 上下左右2mmほどのズレが生じやすいため、緻密なデザインの再現には不向きです。
- プリンターを使用するため、紙の種類、厚さに制限があります(0.08~0.4)。
- 細かい文字はにじんでしまう可能性があります。
オフセット印刷との違い
印刷品質・印刷精度
オンデマンド印刷の品質は年々向上していますが、オフセット印刷と比べると若干劣ります。 非常に細かいディティールを必要とする印刷や微妙な色合いの再現を必要とする場合、 オフセット印刷にはかないません。
インキではなくトナー
オフセット印刷に使用されるインクは液状ですが、オンデマンド印刷で用いられるのはトナー(粉末)です。 粉末よりも液体のほうが粒が細かいため、オフセット印刷のほうが緻密でシャープな印刷が可能です。 これに比べオンデマンド印刷では、用紙の種類などによっては網点の精細度が落ち、諧調などもうまく表現できない場合があります。 ぱっと見は問題がないように見えますが、細部を注意して見ると下記の画像のように差が出てきます。
印刷物は、CMYKの4色の掛け合わせで色を再現します。
オフセット印刷・オンデマンド印刷はインクの粒子が規則的な配列で並んでおり、粒子の大きさを変えることで色の濃淡を再現しています。