ぎぞらーず

偽造防止の昔と今

紙幣の歴史=偽造の歴史?

偽造防止印刷の最高峰はやはり紙幣ですが、お金の歴史はイコール偽造との戦いの歴史とも言えます。
印刷ではありませんが、日本で最初の貨幣と云われる「和同開珎」が登場した奈良時代に「私鋳銭禁止令」が出された記録があることから、すでに贋金が出回っていたと考えられています。
ここは印刷コラムですので貨幣でなく紙幣偽造防止にまつわる歴史上の話をご紹介します。

和同開珎

大明通行宝鈔に施された偽造防止

1375年から発行された中国・明代の紙幣『大明通行宝鈔(だいみんつうこうほうしょう)』。
縦338mm・横220mmと歴史上で最大の通貨とされています。
A4より大きいというのが気になりますが今は置いておくとして、偽造防止策としては高貴な模様とされる「唐草模様」、皇帝の象徴でもある「龍」が非常に細かく描かれています。
細かく再現しにくい絵を入れる方法は今と変わりません。

大明通行宝鈔

強力な偽造防止策

当時は藁と桑の樹皮を素材とした用紙に銅板1色の印刷でした。
650年ほど前の技術で細かい絵柄の印刷物を作っていたのも驚きですが、実はもっと強力な偽造防止作が施されています。
それは中央下部に記載された「偽造犯を斬首刑に処す」という「罰則文言」です。

時代が変わっても

現在でも「通貨偽造罪」は「無期または3年以上の懲役に処する」と、とても重い罪となっていす。
何世紀も経ち偽造防止技術が格段に上がっても、「再現の難しさ」と「罰則」がセキュリティ印刷物の基本なのは変わらないようです。
金券など偽造が心配な印刷物なら富沢印刷にご相談ください。
高精細印刷技術を活かした偽造防止印刷が得意です。

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