マニュアル動画の作成方法を解説|事例や活用されるポイントも紹介
新入社員の教育や取引先・お客様への説明において、「文字のマニュアルだけでは伝わりにくい」「毎回同じ質問を受けて対応に時間がかかる」「ベテラン社員のノウハウをうまく引き継げない」と悩む企業は少なくないでしょう。
こうした課題を解決する方法として注目されているのが、マニュアル動画です。マニュアル動画は、作業の流れや手元の動き、機械の操作方法などを映像で分かりやすく伝えられるため、文字や写真だけのマニュアルでは伝えきれない情報を補うことができます。社内向けの教育・研修用途だけでなく、取引先やお客様向けのカスタマーサポート用途としても活用されています。
この記事では、マニュアル動画の種類や表現方法、作成するメリット、制作の手順、現場で活用され続ける制作のポイントについて解説します。
社内教育やカスタマーサポートの効率化を目指す企業担当者は、ぜひ本記事を参考にしてください。
マニュアル動画とは?目的や役割について
マニュアル動画とは、業務の手順や操作方法、ルールなどを映像で分かりやすく伝えるコンテンツです。文字と画像で構成される従来のマニュアルとは異なり、実際の動きや音、タイミングを伴って情報を届けられます。
マニュアル動画の主な目的は、業務の属人化を防ぎ、誰が見ても同じ手順や情報を正確に理解できる状態をつくることです。新入社員や引き継ぎを受ける担当者が、動画を繰り返し確認しながら学べる環境を整えることで、教育担当者の負担を軽減しつつ、業務品質を安定させる効果が期待できます。
マニュアル動画の種類
マニュアル動画は、活用する場面によって大きく6つの種類に分けられます。社内向け・社外向けのどちらに使うのかを意識しながら作成します。
【マニュアル動画の種類】
- 操作手順
- 作業(業務手順)
- 新入社員研修
- 安全教育
- カスタマーサポート
- 商品説明(営業・販促)
1. 操作手順
機械やシステム、ソフトウェアなどの操作方法を紹介する動画です。ボタンの位置や操作の順序、画面の切り替わりなどを実際の映像で見せることで、文字だけの説明書よりも直感的に理解してもらえます。
2. 作業(業務手順)
日々の業務の進め方や作業の流れをまとめた動画です。工程が多い作業や、複数人が関わる業務フローも、映像であれば全体の流れをつかみやすくなります。
3. 新入社員研修
入社時に必要な知識やルール、社内システムの使い方などを紹介する動画です。研修担当者が毎回同じ説明を繰り返す負担を減らしつつ、新入社員が自分のペースで学べる環境をつくれます。
4. 安全教育
労働災害や事故を防ぐための注意点、正しい作業姿勢、危険な行動の例などを伝える動画です。実際の映像で「危険な状態」を見せることで、文字だけの注意喚起よりも記憶に残りやすくなります。
5. カスタマーサポート
お客様が製品やサービスを使う際に生じやすい疑問やトラブルへの対処法を紹介する動画です。お客様がご自身で確認できるようにすることで、問い合わせ件数の軽減につながります。
6. 商品説明(営業・販促)
商品の使い方や特長を説明する動画です。営業担当者の説明資料として使えるほか、お客様の商品理解を深める販促ツールとしても活用できます。
マニュアル動画の表現方法
マニュアル動画には、「実写」で表現する方法や、「アニメーション」で表現する方法があります。実際の動きやモノを見せたい場合は実写、目に見えない概念を説明する場合はアニメーションなど、表現したいことに応じて使い分けましょう。
【マニュアル動画の表現方法】
- 実写
- アニメーション
1. 実写
実際の作業風景や操作の様子をカメラで撮影する方法です。現場のリアルな雰囲気や、手元の細かい動きをそのまま伝えられるため、操作手順や作業手順のマニュアル動画に向いています。また、対人接客やマナー研修も、実写での作成が適しています。
2. アニメーション
イラストや図解、CGなどを用いて内容を説明する方法です。業務フローやビジネスモデルなどの概念を説明したい場合、システムの内部構造やデータ連携などの目に見えない仕組みを解説したい場合に向いています。
加えて、高所作業や危険物の取り扱い、プライバシーに配慮が必要な環境の説明など、実際の撮影が困難・危険な場合の説明も、アニメーションが適しています。
マニュアル動画を作成するメリット
マニュアルを動画にすることで、社内向け・社外向けのそれぞれに異なるメリットがあります。ここでは、社内・社外それぞれの視点からメリットを紹介します。
社内向けのメリット
▼社内向けのメリット
- ベテランの動きを視覚的に伝えられる
- 従業員が不明点を何度も確認できる
- すきま時間に予習・復習ができる
- 事故防止につながる
長年の経験によって培われたベテラン社員の動きやコツは、文字だけでは伝えにくいものです。動画であれば、細かい手元の動きやタイミングまで視覚的に伝えられるため、技術の継承がスムーズになります。
また、従業員が分からない部分を何度でも見返せる、すきま時間に予習・復習ができるといった点も、業務の習熟度向上につながります。
社外向けのメリット
▼社外向けのメリット
- 口頭では説明しにくい部分を伝えられる
- お客様の問い合わせの手間を軽減できる
- 従業員の商品知識の理解につながる
お客様への説明においても、口頭やテキストだけでは伝わりにくい操作方法や使い方を、動画であればスムーズに理解してもらえます。よくある質問を動画にまとめておけば、お客様がご自身で解決できる機会が増え、問い合わせ対応の手間を軽減できます。あわせて、動画教材を通じて自社の従業員が商品知識を深められる点もメリットです。
マニュアル動画を作るときの手順
マニュアル動画を作るときの手順は、主に次の7ステップです。
【マニュアル動画を作るときの手順】
- マニュアル動画作成のゴールを決める
- マニュアル動画の構成案を作成する
- 台本を作成する
- 機材や撮影スポットの手配をする
- マニュアル動画を撮影する
- 撮影した動画を編集する
- 関係者に確認してもらう
ステップ1. マニュアル動画作成のゴールを決める
まずは、社内向け・社外向けのどちらの動画なのか、誰に何を見せる動画なのかを明確にします。ターゲットを具体的にすることで、盛り込むべき情報や説明の粒度が定まり、目的からずれない動画を制作できます。
ステップ2. マニュアル動画の構成案を作成する
ステップ1で決めたゴールをもとに、動画全体の流れを整理し、どの順番で何を伝えるかを組み立てます。
冒頭でその動画の目的を示し、続けて手順や注意点を提示し、最後にまとめや補足を加えるといった流れを意識すると、視聴者が迷わず内容を追いやすくなります。伝えたい情報を詰め込みすぎると要点がぼやけてしまうため、1本あたりの分量を意識しながら構成を練り、内容量が多いテーマは「操作手順編」「トラブル対応編」のように分割することも検討しましょう。
また、正しい手順だけでなく、ありがちなNG例もこの段階で洗い出しておくと、視聴者の理解度を高める構成にしやすくなります。関係者(各部署の責任者やベテラン社員など)へのヒアリングを重ね、構成案として言語化しておくことで、後の台本作成や撮影がスムーズに進みます。
ステップ3. 台本を作成する
構成案をもとに、実際のナレーションやテロップの文言、映像の見せ方などを台本に落とし込みます。
どのカットで何を映し、どのタイミングで説明を入れるかまで具体的に決めておくのが、撮影を順調に進めるコツです。専門用語を使う場合は、視聴者が理解できる言葉に言い換えられないかもあわせて検討しましょう。
ステップ4. 機材や撮影スポットの手配をする
撮影に必要なカメラやマイクなどの機材、撮影を行う場所を準備します。手元の細かい動きを見せたいのか、作業スペース全体を映したいのかによって、必要なアングルや機材を検討しておきましょう。
また、防音・照明が整った環境で撮影できると、音声のクリアさや映像の見やすさが安定しやすくなります。
ステップ5. マニュアル動画を撮影する
台本に沿って撮影を行います。
手元のアップと全体の様子を撮り分けるなど、アングルを適度に変えて撮影しておくと、作業の細部と流れの両方を編集段階で自由に組み立てられます。同じ工程を複数のアングルから撮影しておくことも、映像を選びやすくするコツです。
また、周囲の音や照明の状態にも注意しましょう。
ステップ6. 撮影した動画を編集する
撮影した映像を編集し、テロップやナレーション、BGMなどを加えて仕上げます。音を出さずに視聴する人がいることも考慮し、重要な情報はテロップでも伝わるようにしましょう。
手順が分かりやすく伝わるよう、間延びした部分やダラダラと続く箇所は編集でカット。必要に応じてイラストや写真データなどを加えることで、実写だけでは伝えにくい部分も補えます。
ステップ7. 関係者に確認してもらう
完成した動画は、公開前に実際のターゲットに近い立場の関係者に視聴してもらい、意図した内容が正しく伝わるかを確認します。
社内向けの動画であれば、各部署の責任者やベテラン社員に手順の正確さをチェックしてもらうほか、実際にその業務を知らない新入社員などに見てもらい、初めて見る人でも理解できる内容になっているかを確認すると効果的です。
社外向けの動画は、一般のお客様に事前確認をお願いすることが難しいため、日頃お客様と接する営業担当やカスタマーサポート担当に視聴してもらい、「お客様からよく聞かれる質問に答えられているか」「専門用語が分かりにくくないか」といった視点でチェックしてもらう方法がおすすめです。
【作成事例】複雑な操作を伝えるマニュアル動画
こちらの「断裁機の取扱いと手順」は、私たち富沢印刷株式会社で作成したマニュアル動画です。リサーチ、シナリオ構成、撮影、編集を行い、2週間で制作しました。また、「紙折り機のセットと流れ」では、実写映像に3Dグラフィックを組み合わせ、機械の操作や工程を視覚的に分かりやすく表現しています。
このようなマニュアル動画は、文章だけでは伝わりにくい手順を「動き」として見せることで、社内研修、顧客教育、eラーニング、サポート業務に活用できます。何度でも同じ内容を確認できるため、説明品質の安定と業務効率化に役立ちます。
関連記事:「断裁機の取扱いと手順」
活用されるマニュアル動画作成のポイント
マニュアル動画は、完成して公開すれば役目を終えるわけではありません。作っただけで満足してしまい、結局あまり見られないまま形骸化してしまっては意味がなく、現場で実際に見返され、使われ続けてこそ価値を発揮します。
構成や撮影、編集の工夫はもちろん重要ですが、マニュアル動画ならではの本質的な価値は、取扱説明書だけでは分かりにくい部分に「動き」を加えて見せられる点にあります。文字や静止画では伝わりにくい手順やコツも、実際の動作を映像で見せることで直感的に理解してもらえます。
作って終わりにならないよう、動きで見せられるという映像ならではの強みを最大限に活かしましょう。
構成・台本づくりからワンストップで対応します
マニュアル動画の制作では、構成案や台本の完成度が、伝わりやすさを大きく左右します。
私たち富沢印刷では、目的のヒアリングから、企画構成、台本制作、撮影、編集、納品、配信支援まで、すべての工程をワンストップで対応しています。チーム制で進行するため、社内確認や上席承認が必要な案件でも、やりとりがスムーズです。
また、防音・照明・グリーンバック合成・音声収録に対応した自社スタジオも完備。天候や周囲の環境に左右されることなく、プロのスタッフが高品質な映像・音声を撮影・収録いたします。
構成案づくりの段階からご相談いただけますので、動画制作が初めての方も安心してお任せください。
マニュアル動画制作は富沢印刷にお任せ!
富沢印刷株式会社では、印刷やデザインで培った伝える技術を活かし、目的に合わせて次のような映像・動画制作に対応しています。
【富沢印刷での動画制作実績例】
- 商品・サービス紹介動画
- 採用・会社案内動画
- セミナー・教育動画
- マニュアル・取扱説明動画
- 展示会動画
- ライブ配信 など
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初めてマニュアル動画を制作する場合も、目的や予算に合わせて、伝えたい内容を伝わるカタチにするプランをご提案します。